Creature: 墓穴の桜

収容室に置かれた一本の木は、特殊な栄養を与えなくても枯れることはない。 その枝には、つぼみがまばらについている。 しばしば職員達が、休息をとるために出入りすることもある。

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パンシー：新しく収容されたアブノーマリティを見た？ 貴方が担当だったようだけれど。 ザビエル：それならさっき見てきたよ。一本の桜が植わっていたな。つぼみがいくつかまばらについていたよ。ここには日光が入らないから咲かないだろうけれど。 パンシー：観察作業はしてみたの？ ザビエル：まだだよ。多分そろそろ作業に呼ばれるんじゃないかな。 パンシー：気を付けてね。

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パンシー：やぁ、久しぶり。最近どう？ ザビエル：聞いてよ！ 前に話していたアブノーマリティはね、攻撃性はまだ発見されていないよ。ただ、つぼみのいくつかが花を開いたんだ。植物が育つのを見ると、なんだか不思議な気分になったよ。ここに初めて春の日が訪ねてきたのかと思ったんだ。 パンシー：大丈夫なの？ こんな所で起こる変化は大体良くないことの兆候だけど。 ザビエル：せいぜいいくつかの花が咲くだけだよ。心配してくれてありがとう！

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パンシー：また会ったね。仕事はうまくいってる？ ザビエル：だんだん花が増えているんだ。多分数日後には収容室を埋め尽くすほどになるよ。うーん．．．君もいつか一度くらい見に来てみたら？ いくら見ても飽きないよ。 パンシー：行けないの。最近時間があまりなくて。 ザビエル：そうなの？ 今がちょうど満開で見ごろなのに…惜しいね。 パンシー：ところであなた大丈夫？ 最近ミスが多いみたいだけど。ぼんやりしている事も多いし。 ザビエル：なんともないよ。もう行かないと。そうだ、最近空いた時間に桜のスケッチをしているんだ。もう少しで描きあがるから、完成したら真っ先に見せてあげる。

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面談の音声記録 ．．．はい、状態は回復しました。アブノーマリティの作業でも問題ありません。お言葉通りに$0の収容室へ行くと、不思議なほど気分がよくなりました。植物に心のヒーリング効果があると信じていませんでしたが、本当でしたね。 ．．． ただ、ザビエルと一緒に花見をすることができなかったのが心残りです。彼の荷物を整理していたときに、描かれたスケッチを見ました。 でも、私が見た時の桜はそれ以上に美しかったんですもの。彼が言っていた時より遥かに咲き乱れていました。その満開の桜も見られずに、僅か数日前に失踪するだなんて．．．もし推定されるアブノーマリティがあったら、すぐ調査してください。 ．．．えぇ、大丈夫です。もうショックからは抜け出しました。 私が見た後に、桜は全て落ちてしまいました。 でも、この間もう一度訪れた時には、またつぼみが出来ていましたね。 ．．．あの、もし可能だったら私があのアブノーマリティの担当になってもいいですか？ いえ、大したことではないのです。ただもう一度、満開になった桜が見たくて。 はい、ありがとうございます。

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勧告通知 $0の収容室へ押し寄せる職員が増えています。 自然の風景に接する機会が不足する場所であるだけに、より興奮が過熱されているようです。 しかし、あえて禁止条項を作成する必要はないと判断します。$0に対面することにより、結果的に彼らの精神汚染値が低くなるのは確かですから。 その原因が「植物の心のヒーリング効果」であれ何であれとも。 確かなことは、$0はその風景だけで職員を魅了するということです。加えて、従業員のほとんどはその根の下に何があるか分からないという点です。 桜の花びらがおかしいほど鮮やかな赤色をしているということに気が付いていないのです。そして他の桜の木に比べ、美しさが段違いであることも。 血を得れば得るほど、その妖艶さは色を濃くします。職員たちはその事実を知らないまま、再び囚われて行きます。 仕方のないことです。そのままもみ消してください。それがこの場所の道理じゃないですか。

作業結果が良い場合、クリフォトカウンターが減少した。

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収容室の中で職員がパニックになった場合、クリフォトカウンターが減少した。

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クリフォトカウンターが０になった時、施設内のランダムな職員数名が魅入ったかのように$0の収容室に向かって移動した（当状態を「魅惑状態」と名づける）

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魅惑状態の職員が収容室へたどり着くと、職員は木の中へ引きずり込まれた。

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魅惑状態の職員に話しかけ続けると正気に戻ることが確認された。すべての職員の魅惑が解けると当アブノーマリティのクリフォトカウンターが最大まで回復した。

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職員が引きずり込まれた後に別の職員が作業をすると、当アブノーマリティのクリフォトカウンターが最大まで回復し、施設内の全ての職員の体力と精神力が回復した.